だいたて

「だいたて」という言葉をこの前久しぶりに聞いた。


大門商店街と立町商店街を合わせた略称である。


今は、立町商店街はアーケードがなくなり、オープン型の商店街となったが、私が子供の頃はここもアーケードがあり、立町と大門の境目はわからなかった。



数年前に今の形となって、初めて商店街組合が別々だったことを知る。


閑話休題、大門商店街のこと。店舗が撤去されて更地になっているところもポツポツとある。



私は小学生の頃、「だいたて」の店舗を全て誦んじていたが、さすがに今は忘れている。


果たして、アーケードを見上げると、あるではないか、昔の店舗の名前をつけた行灯が。


懐かしい名前ばかり。


思い起こせば、小学生になる前にランドセルを買ってもらったのも、学習机を見に来て父親と大げんかしたのもこの商店街だった。


買い回り品という言葉どおり、ランドセルは大門商店街と丸之内商店街、そして松菱を見て回ってから決めた。


時代は変わる。ネット全盛で、モータリゼーションで伸びた郊外のショッピングセンターでさえ苦戦を強いられている。商店街が昔と同じような形で蘇ることは津の場合、難しいだろう。


しかし、これだけのインフラである。別の形で賑やかになってほしいと思う。


なにか名案はないか。毎朝考えながらアーケードを歩いているが、悲しいかな、いいアイデアは浮かばない。