ビートたけしの『バカ論』 [本のブルース]
自分自身の昔のベストセラー『ツービートのわっ毒ガスだ』を本書の枕につかうなんぞはやっぱり“たけし”である。
その本を私も高校1年の時に読んだ。当時は漫才ブームの真っ只中。誰が最初に人気が落ちるかなんて予想をしていて、ツービートはその最有力候補だった。
私はツービートファンだったからその予想をたいへん残念に思った。
しかし、その予想に反してツービートの人気は衰えず、それどころかボケ担当のビートたけしの人気はうなぎのぼりで、その後の活躍は皆さまご存じのとおりである。
あれから40年近くたち、ビートたけしが 分析するように、たけしが笑い飛ばす「バカ」は今も多い。しかもツールの変化により、バカの見かけは変わったが中身は不変という進歩のなさである。そのツールというのは言うまでもなくネットだ。
バカの本質は変わらなくても世の中は良くない方に向かっている気がしてならない(私見)。40年前なら「バカだなぁ」と笑いとばしたことが、今は簡単にすまないことが多い。
ビートのたけしの40年前のベストセラーは「ワニブックスシリーズ」としてベストセラーズが出版した。今回は新潮新書からのご提供。これはある意味、象徴的でさえある。
おもしろく、楽しめる1冊であった。
2017-11-16 22:00
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0