漱石は元祖「ライトノベル?」 [本のブルース]
何かで読んだのですが、夏目漱石は元祖「ライトノベル」作家ではないか??というご指摘がありました。
夏目漱石といえば「文豪」と称されますが、当時の知識人の文体から見れば今でいうとこrの「ライトノベル」なんじゃないの?と、いうのがその文章の主旨でした。
ゆえに現在、ライトノベルと言われる作品(作家)も100年後、今とは違った評価を受ける可能性があるかも・・・。これは「ある・ある」という気がします。
なるほど、夏目漱石の文章を読むと、さほど読みにくくなく、むしろ読みやすい。
明治期の古文ではなくて、現代と同じ文体、その瑞々しさに驚きました。
閑話休題、漱石の代表作の一つ『こころ』。
簡単に言えば、恋愛小説で、三角関係のもつれのあげく、友人Kを裏切った「先生」は長年悩んだ末に自殺するという話です。
現代のこうした話のような「ドロドロ感」はなく、むしろ“心理戦”のような感じで、しかもそこに人間不信、都会と田舎・親と子の価値観の相違などを織り交ぜて、素晴らしい文体でストーリーを紡ぎだした結果、夏目漱石は「文豪」と言われることとなりました。(←完全に私見です。)
私の知り合いで、たくさんの本を読んでいる方が、現代ものの作家も含めて1冊選ぶとすると夏目漱石の『こころ』を選びますと、おっしゃっていました。
『こころ』は凄い、人間の全てがそこに表現されています、というのがその方の評価です。
そうしたご推薦もあって私は『こころ』を初めて通読しました。
中学だったか、高校だったかの教科書に一部掲載されていて、授業で解説を聞いたことを微かに覚えています。
思えば、キワドイ描写はないものの、このような作品を中高生に授業で教えるのはちと酷な気がしました。
夏目漱石、続けて読んでみようかと思う一作でした。
2020-06-15 07:09
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