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『嫌われた監督』その2 [f]

2022-02-25T22:49:50.jpg
先日ご紹介した『嫌われた監督』の2回目。

名選手、必ずしも名監督にあらず、という言葉とは全く逆なのがこの本の主人公・落合博満だ。もっとも名監督がチームを勝たせる監督という定義があってということになる。

もし、チームが弱くても人気があれば名監督というのであれば、落合は名監督ではない。なぜなら、タイトルにあるように「嫌われた」からだ。

落合の野球は面白みに欠ける、なぜ若手を使わないのかなどの批判がつきまとい、最後は球団オーナーにも見放される。

落合の采配は大衆に理解されなかっただけでなく、プロ野球を人気だけで判断する経営者に理解されないというのは悲しい必然である。

大衆に迎合する野球をすれば、当時の中日ドラゴンズはあれほど強くなかったであろうし、そもそもそんな落合であれば現役選手時代にあれほどの成績をあげられなかったはずだ。

閑話休題、プロフェッショナリズムの落合の監督術についてこの本からたくさん学んだ。自分にはとうていできそうにないが、それゆえにこんなリーダーシップがとれたらと憧れる。

落ち目の川崎憲次郎の花道をつくる話、森野、吉見、小林、ブランコ、そして荒木という選手たちは落合監督なくしてあり得なかった存在である。福留や和田は落合監督のお蔭で更に高みに登ることができた。


たくさんの名言が載っていたが、全部かけないので、一つ一番プロ野球選手に響くであろうものを引用して今日の締めにしたい。


「球団のため、監督のため、そんなことのために野球をやるな。自分のために野球をやれって、そう言ったんだ。勝敗の責任は俺が取る。お前らは自分の責任を取れってな」
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