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『ゴッドファーザーPARTⅢ』 [キネマのブルース]

2021-01-22T19:26:45.jpg


年末に録画しておいた『ゴッドファーザーPARTⅢ』を観た。 初見ではないが、内容をほとんど覚えていない。


昔見たときにおもしろかった印象がない。 それが今回見直してみると中々良いではないか。 おそらく私のことなので、本作が作られた当時の評価が悪かったことから、自分も面白くないと決めつけていたのだろう。 若い頃の私にはそういう傾向が強かった。続編はその前の作品を超えることができないとも思っていた。


つまり、自分の「素」の評価ができなかったのだ。今もその傾向がないこともないが、若い頃よりはマシになっている。


閑話休題、『ゴッドファーザーPARTⅢ』。


映像美や作りの豪華さは素晴らしいと思う。役者も悪くない。コッポラの娘が出演していて、スケープゴート的に酷評されたというが、言われるほどはヒドくはない(私が英語を理解しないこともあるが)。


話の筋も前作、前前作をうまく継承してまとまりがあった。 私は観ていて、ふと黒澤明監督の『乱』を思い出した。


『乱』も悪くない映画だった。映像美や音楽、衣装、豪華なセットは凄いし、役者も良かった。しかし、往年の黒澤作品と比べれば物足りなかった。


この『PARTⅢ』も『乱』と同じではなかったのだろうか。シリーズ第一作、第二作と比べられるハンデがあったとも言えるだろう。 また宗教上のナイーブな問題に踏み込んだことも影響しているのかもしれない。


2020年、この『PARTⅢ』を再編集したものが公開されたと聞く。出来栄えが良く、過去の出演者たちの評価も高いらしい。ぜひとも観たいものだ。

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