SSブログ

『いとまの雪』

2021-03-18T22:37:14.jpg2021-03-18T22:37:14.jpg
歴史作家でない方が歴史物に手を出すと、作家として行き詰まったのか、と私は穿った見方をしがちだ。

決してそうではないのだろうし、転向したというわけでもない。

閑話休題、最後の無頼作家と呼ばれる伊集院静氏が赤穂浪士を書いたというので興味を持った。

読んだ、そして唸らされた。

あっぱれ大石内蔵助良雄。二の矢、三の矢では足らず、とどめの矢まで用意してあったとは恐れ入った!


吉良上野介は実に恐ろしい男を敵にまわしてしまったのだ。本人は身から出た錆だとしてもその類に繋がる者たちはたまったものではない。

そしてその恐ろしい大石内蔵助良雄を書き切った伊集院静はやはり無頼の徒なのだと思い知った。
nice!(0)  コメント(0)