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オデッセイ、お前もか?! [f]

2021-06-16T21:43:38.jpg
今朝の中日新聞に写真の記事が載っていた。

オデッセイ、お前もか?! と、言いたい。

一世を風靡した名車の名前がまた消える。

1990年代初頭、車の世界はパジェロブームに湧き、今で言うSUV、当時のRVが超人気であった。

SUVとRVはもちろん別モノであるが、私のようなクルマに詳しくない者から見れば同じような形である。

パジェロを販売していた三菱自動車の勢いはまさに飛ぶ鳥を落とした。王者トヨタはランクルで応戦、日産、マツダ、スバル、いすゞなど各社自前のRVを持っていてRVブームに乗り遅れまいと頑張っていた。

しかし、なぜかホンダにはRV車がない。

ずいぶん後になっていすゞからOEMを受けてやっと1台発売した(たしか名前はJAZZだったかな?)

なぜ、ホンダは独自で背の高いRV車を作れなかったのか?それはホンダは戦後誕生した二輪メーカーだったことに起因する。

つまり、ホンダはトラックを作った経験がない。そのため背の高い車を流すラインがなかったそうだ。

工場のラインを高くするには莫大な費用がかかる。バブル崩壊やF1への投資などが重なり当時のホンダは資金に余裕がなかった。

ちなみに他メーカーは戦前からあったので戦時中にトラックを作った経験がある。ラインの高さの問題はクリアしていた。

ホンダは苦肉の策でラインを低予算で改修し、通常のセダンより少しだけ高さのある車を開発した。それがオデッセイ。

名は体を表す。オデッセイは伝説的な販売記録を作り、ホンダを甦らせただけでなく、ミニバンブームを巻き起こし、結果、今度はパジェロに引導を渡した。

パジェロは既に日本での生産は終えており、今度はオデッセイ。世の中の変化をつくづくと感じる。

オデッセイで業績を伸ばしたホンダはラインを本格的に作り替え、今では立派に背の高い車も作っている。

閑話休題、仕事でホンダの鈴鹿製作所に出入りしていた頃を懐かしく思い出す。

社食のプリペイドカードで昼メシも何度か食べた。その頃はまだオデッセイはなかったが、二輪が熊本へ移管される前で鈴鹿でもオートバイを作っていた。四輪の主力製品はシビックだった。いつも油の独特のニオイがした。壁にはF1速報ニュースが貼ってあり、マクラーレンホンダはその年、16戦中15勝した。

ホンダだけでなく、日本全体が有頂天で、繁栄を謳歌した。
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