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戦後76年 [f]

2021-08-04T22:17:04.jpg
8月4日、今年ももう少ししたら終戦記念日がやって来る。

その前に広島と長崎の原爆忌がある。

閑話休題、三重県津市は昭和20年7月28日に大空襲を受け、安濃川と岩田川の間にあった旧市街地は焼け野原となった。

現在その痕跡はほとんどなく、唯一といっていいほどのそれがこの高欄である。安濃川にかかる塔世橋のもので、戦後もそのまま使用され1989年の架替え時に元の橋の側に保存された。

1989年は平成元年。昭和の生き証人は昭和の終焉とともに現役を引退した形だ。

説明文によれば、この高欄の傷は昭和20年7月24日の空襲とある。先ほど書いた大空襲の4日前。三重県津市というたいして大きくもない地方都市ですら、「これでもか」というくらい爆撃された証拠に他ならない。

空襲の痕跡がないというのは、それだけ見事に復興したからだ。強いて空襲の痕跡を探すとするならば、田舎町には広すぎる道路。無味乾燥な味気ない町並み。消失した文化(財)。


そうなのだ。一見、復興したように見える町は、精神的には焼け野原に近い。

この写真にうつっている空襲跡を見てあなたは何を想うだろうか。
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