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納屋橋饅頭 [f]

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写真は本日(2022年1月11日)の中日新聞。

記事は納屋橋饅頭の最終販売が昨日行われたことを伝えている。

名古屋名物がなくなることを惜しんで長蛇の列ができたそうだ。

ウーマンラッシュアワーのTHE MANZAIのネタであったように、人は失くして初めてその価値を知る。

名古屋名物が消えることでその良さを知ったということになる。

果たして本当にそうなのだろうか?本当に良いものならなくならないのではないか?という疑問がある。


偶然にも数か月前、まだ廃業のニュースが出る前にたまたま久しぶりに納屋橋饅頭を買った。家人の好物なので、大須に出向いた際に土産物として買い求めたのだ。


正直言って、値段の割には味もイマイチだと思った。昔ならともかく、今は美味しいお菓子が増え、競争は激しい。アツアツの出来立てならともかく、昔ながらのラップ包装で、やや固くなったまんじゅう皮では競争力はないだろうと判じた。


それでも買ったのは、家人が幼少の頃、祖父からお土産でよくもらったそうで、特別の思い出があるからに他ならない。

昨日長蛇の列を作った人の多くは納屋橋饅頭そのものと一緒に思い出を味わっているはずだ。

思い出によりかかった商売であったとすれば先は見えている。


そういう意味ではいい引き際だったというべきだろう。


しかし、老舗の中には時代に合わせて変化し、繁栄を続ける店もある。その好例が赤福餅だ。もし、赤福さんが江戸時代から変わらないやり方であったなら、とっくの昔に淘汰されているはずである。

かくも商売は厳しく難しいということをこのニュースで知ることができた。
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