SSブログ

『鎌倉殿の13人』 [f]

2022-12-20T11:01:30.jpg
先日の日曜日、深夜はワールドカップの決勝戦、夕方からはM-1グランプリ、そしてNHK総合では夜8時から大河ドラマ『鎌倉殿と13人』の最終回であった。

今どきテレビをはしごする人も少ないのだろうが、私はその希少の一人である。(もっとも大河は録画したのだが。)

閑話休題、『鎌倉殿と13人』は平安末期から鎌倉時代創業期の話である。私はこの時代の知識が少ない。子どもの頃に繰り返し読んだ『漫画日本の歴史』がたまたまこの時代で、今もそのレベルから脱していない。(であるが、漫画とはいえ日本史の教科書以上のレベルであったと思う。)

近年『承久の乱』などのベストセラーがあり、注目されるこの時代ではあるが、戦国時代や幕末に比べると、認知度は低いと私は思う。

その理由の一つは、司馬遼太郎にこの時代の著作がないからではないだろうか?(完全な私見。司馬氏の長編では『義経』のみか?)

最近の教科書はどうか知らないが、昔は北条氏の執権で名前を覚えたのは、初代時政、三代目泰時、元寇のときに活躍した時頼、最後の執権高時ぐらいで、義時の影は薄かった。

NHKの大河では1979年の『草燃える』以来となる。このときのラストは滝田栄さん扮する琵琶法師が北条政子の前で『平家物語』を語って終わった気がする。(私のうろ覚えなので違うかもしれない。)

滝田栄の役は、架空の人物で、元は伊豆の豪族の一人。若い頃に北条政子を好きになるが、その恋心を利用され、やがて落ちぶれていくというものだった。(これもうろ覚え。)

その滝田が、鎌倉幕府の頂点に上り詰めた尼将軍・政子を前に諸行無常を奏でるのは、それ自体が諸行無常な光景であったと記憶している。

さて、今回のエンディングを見ると、『草燃える』を超えたか?と、問われれば、果たしてどうだろうか?と答えたい。悪くはなかったというのが、私の感想だ。

結局、『鎌倉殿の13人』は小四郎義時と政子の姉弟の物語であったのだなぁと得心するラストだった。(いみじくも義時の3人目の妻が、大好きな姉上に看病してもらいなさい、と言うように。)


それにしても、三谷幸喜脚本は面白いのだが、やっぱり現代劇で、舞台っぽいので、時代劇ファンの私はたまに白けてしまうことがある。(現代劇として割り切れば面白い。)


どっちみち当時のことは誰もわからないのだし、いいんじゃないの?というような作者の開き直りが感じられるのだ。

今回はオープニングのスタッフを記した文字やエンドロールも従来の大河とは異なった。(これはカッコよくてよかった。)
大河ドラマのタイトルなら「13人」も普通は漢字にするだろうし。


小池栄子や宮沢りえがとてもお綺麗なのに、反対に菊地凛子はとても苦々しいメイクなのも少し可哀想に思えた。

ネタバレになるから詳しくは書かないが、最終回のタイトル解題はそうなんだと納得した。

ラストシーンも謎かけがあったと思う。

やはりどこかで姉は弟を許せなかったのだろうか?
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:moblog