横山高治著『藤堂藩戦記』 [f]

今回初めて読んだ。読もうと思った理由は、藤堂家の津藩が明治維新後、廃藩置県で三重県となり、その後今日に至るまでどんどん寂れていった理由を知りたいと思ったからだ。
江戸時代の津藩は三十二万四千石で、石高は徳川御三家や加賀百万石などを除けばかなり上位のうちに入る。つまり、江戸時代は石高だけでいえば、国内有数の町だったと推測される。
それが今では、人口的にも、また産業的にも全国の上位にはランクインしない。何よりも津藩の居城があった三重県津市が県庁所在地にもかかわらず、都市機能の低い寂しい町である。
このように寂れた理由は何なのか?!
その理由を知る手がかりを探したかったのだが、残念ながら本書にそのヒントはなかった。
今後もその観点で本を捜したいと思う。