学習机 [f]

私の子が小学校入学にあたり、私の父が学習机をプレゼントしてくれた。
わかりやすく言えば、祖父が孫の入学祝として机を買ってくれたのだ。
町の家具屋さんに私は父と子を連れて行き、あれこれ迷いながら選んだ机と椅子。
父は祝い金を積立預金をして準備したらしい。そういう人だった。
家具屋さんの売り場で、私の子は恥ずかしそうに微笑み、私の父は念願かなったと嬉しそうに少し照れながら笑っていた。
父はその数年後他界した。父が孫のために小学校の入学祝いを一緒に買いに行けたのはこれが最初で最後だった。
その孫は無事成長し、今は家を出て、遠い町に住んでいる。
学習机はずーっと使っていたが、転居先には持っていかなかった。果たして、この机を買ったときのことを覚えているだろうか?
一緒に買いに行った家具屋さんは今はもうない。
今日、私はこの机を借りて勉強している。ふと、そうしたことを思い出した。
閑話休題、私が小学校に入学する際に買ってもらった机と椅子は、以前、引っ越しの際に処分した。
その机は、子どもの頃の私が欲しかったものとはかけはなれた、とても簡素なものだった。そのときの父子の確執は以前にも書いた。
それがあったからだろうか、父は孫の希望をできるだけ叶えてやろうとしていた。
おそらくそれは、孫可愛さゆえであり、昔のことを思い出したものではないのだろうと思う。
いくつになっても勉強 [f]

これは愚痴!
こういう道で生きようとしたからには仕方ないことである。(これも愚痴)