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ホトケはほっとけぃ [キネマのブルース]

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先日古い「寅さん」映画を観ていたらお墓参りに行く場面がありました。


おいちゃん、おばちゃん、さくらの3人が連れ立ってお寺さんに行き、ばったり出くわした御前様に挨拶するシーンでタイトルのダジャレがさらりと出ました。


おいちゃん「ホトケはほっとけぃで、春のお彼岸にもお参りしなかったもんですから」


1978年公開作品で、すでにこういうセリフが出てくることに少し驚きました。 娯楽映画のセリフは世相を反映します。 今から40年前にはもう先祖供養に手を抜くようなことが起きていたということです。


しかもこのあと、寅さんがたまたま思いつきでお墓参りをしていて、さくらたちと会います。 その時寅さんがお参りしていたお墓は自分の家の隣のお墓だったのですが、そのまちがいにしばらく全員が気づかないというなんとも笑えないシーンが続くのです。


昭和40年代後半の空気感がオールドファンにはたまらない名(迷)場面だと思いました。


そういえば昔の『サザエさん』ではお彼岸シーズンの定番が家族全員のお墓参りでした。


閑話休題、今年の秋のお彼岸はいかがでしょうか? 今年は新型コロナのこともあってなんとなくお彼岸というムードが私にはあまりありません。 敬老の日と秋分の日が連続したり、自分の仕事日であったりという理由もあります。


とはいえ、今朝お参りをすませてきました。秋晴れのさわやかさがなんとも心地よかったです。

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映画館でロックンロールショー [キネマのブルース]

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今日は忌野清志郎さんの「ロックンロールショー The Film」というライブビューイングを映画館で鑑賞してまいりました。


至高の、あっという間の2時間10分のライブで、珠玉の時間を過ごしました。


なんも言うことはありません。


スクリーンの中の清志郎さんは元気に歌いとんだりはねたりのパフォーマンス。 チャボはじめバンドメンバーも健在です。ある意味、貴重な記録映像と言えるでしょう。


残念ながらアンコールはありませんでしたが、最後にこの映像は撮影可でSNSもOKというスペシャルおまけ付でした。


観客は7名とちと淋しかったです。

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老いた爺が見る夢 [キネマのブルース]

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6月も拙いブログをお読みいただいた方に感謝申しあげます。ありがとうございました!


7月もよろしくお願いいたします。


さて、先日テレビでチャップリンの名作の誉れ高い『ライムライト』を観ました。


ちゃんと通しで観るのは今回が初めてです。


結論を申せば、5点満点の3.5点というところでしょうか?!


音楽はよかった。


前半の深いセリフも中々のもの。


主演女優もおキレイですし、チャップリンも素晴らしい。


でありますが、ストーリーがやや陳腐な感じがしました。


もしかすると、このパターンは本作がオリジナルで、その後他の作り手が真似たというのであれば、「陳腐」という評価は酷ということになります。


そのあたりはわかりません。


このパターンというのは、若く綺麗なお嬢さんが初老の男性を好きになるというストーリー。


これは老いた男性の願望かもしれませんが、話の筋を追っかけているとツラいものがあります。


閑話休題、本作のあらすじはこうです。


その昔、一世を風靡したコメディアン・カルヴェロは今や往年の威光も落ちぶれ、今や売れない大道芸人としてその日暮らし。


そのカルヴェロがひょんなことからバレリーナの卵・テリーの命を救う。それだけでなく自信を失くしている彼女を励まし続ける。その甲斐あってテリーは世間に認められ、売れっ子のバレリーナになる。


彼女の足を引っ張ることになりかねないカルヴェロは静かに身を引くが、再びテリーと出会い、彼女のお膳立てで大舞台に立つこととなる。


、という話です。



現実の話としても昔売れてたのになぁ、という例は多々ありますし、たとえテレビに出続けたとしても、あの頃が絶頂期だったなぁと思う場合もよくあり、まさに「諸行無常」を感じます。


それは芸人さんだけの話でもなくて、普通に生活している場合もいっしょだと思います。



それにしてもチャップリンの芸というのはすごくて、最後の大舞台で演じる「秘技」はどうやってやってるんでしょうか?(ガクンと足が短くなって身長が縮む演技)



さりげなく演じられる名人芸が正当に評価されないことが一番怖かったです。

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25年前の大ヒット映画 [キネマのブルース]

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先日、25年前の大ヒット映画『マディソン郡の橋』をテレビで観ました。


この映画も初見です。


この映画が公開された1995年というのは私が中小企業診断士の勉強を始めたり、子どもが小さかったりして、その前後数年間は映画から遠ざかっていた時期でした。


『マディソン郡の橋』はクリント・イーストウッドが監督・主演を務め、当時大ヒットしたと記憶しています。原作本もたくさん売れていたように思います。


一方で、「あんな映画どこがいいんだ。ただの不倫じゃないか」という酷評も耳にしました。


私は観てどうだったか、といえば、たしかに簡単に言ってしまえば不倫話なんです。


それが、どうして大ヒットしたのか?


もしかしたら同じような経験のある方は共感して見られたかもしれません。 しかし、全世界に共感できる人が多数みえるとは考えられません。


では、では、どうして大ヒットしたのか?


それはこの映画が純愛ものに演出されているからではないからではないか?と思いました。


そしてもう一つ、主人公の女性が二人の子供にあてた遺言書に彼女の秘め事が書かれています。


亡き母が書き残した秘事が二人の子どもに大きな影響を与えました。


それは、家族の大切さや夫婦が理解し合う重要性といったもので、すでに中年になっている二人の子どもはそれらを教訓として受け止め、自分たちの夫婦関係を見直す行動が爽やかな印象でした。


そうした点において、この映画は観る者に後味の良さを残したというのが大ヒットした理由ではないか、そんな風に思えてなりません。


しかし、この映画が上映されてからもう四半世紀も経ってしまったんですねぇ~。

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おれがあいつで あいつがおれで [キネマのブルース]

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少し前にお亡くなりになった映画監督・大林宣彦さんを偲んでというわけではないのですが、およそ40年弱ぶりに『転校生』(山中亘 原作『おれがあいつで あいつがおれで』)を観たくなりDVDを借りてきました。


ところが、このDVDは2007年に大林監督がセルフリメイクした『転校生 さよならあなた』でした。


こちらは初めて観ました。


セルフリメイクと聞いて、1982年版をどうやって作り直したのか興味津々。


13年前の映画のことを今更とやかく書くと笑われますが、映画のストーリーは最初の設定こそ新旧とも同じなものの、舞台となる町も違い(82年尾道、07年長野)、その後の展開も全く違う作品になっていて、それでいて結末は何か一本の糸でつながっている。


さすが、大林監督だ、と唸りました。


それでも、やっぱり私は1982年版に軍配をあげてしまいます。


旧作もまた見直したいと思っています。


(素晴らしい映画を作り続けてくれた大林監督に合掌)


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映画観ようよ [キネマのブルース]

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実はこの映画も見逃していました。


『ニュー・シネマ・パラダイス』 名作の誉れ高い同作を今回DVDで観ました。


DVDで見たことは失敗でした。


この映画こそ映画館のスクリーンでじっくり集中して観るべきでした。 家庭で、テレビサイズをリラックスして観るのではこの作品の魅力は半減してしまいます。


とはいえ、いつでも映画館で観るわけにはいきません。昨年の『午前10時の映画祭』で上映された際も残念ながら見ることができませんでしたから。


昔の有名な洋画のワンシーンがたくさん出てきます。私はそのへん疎いので右から左へ流れていきましたが、そのあたりに詳しい方であればたまらないでしょうね。


現在、70代以上の方で映画好きの方には一層楽しめる作品だと思います。


(2020年6月1日 加筆修正)

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この映画もそうです『最強のふたり』 [キネマのブルース]

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数年前にこんな映画あったなぁという記憶が微かにありました。


すっかり忘れてましたが、先日の『運び屋』を推薦してくれた友人はこの映画も推してくれました。


友人も実話好きです。


この作品もよかったです。佳作という言葉がしっくりきます。


ストーリーは、事故で首から下が麻痺して動かなくなった白人の中年男性が主人公。この方は超の付く大金持ちです。


もう一人の主人公はその男性のヘルパーになる若い黒人男性。この男性は貧しく前科者で、実の母親からも疎まれる存在です。


この二人が「最強のふたり」となるわけです。


白人男性は大金持ちですから周囲は非常に気を遣っています。その気遣いを鬱陶しく思う主人公は、ヘルパーの面接に紛れてやってきた黒人に興味を持ち採用するところから物語は始まります。


この実話が素晴らしいのはこの白人男性の目利き力だと思います。


介護の資格も経験もない黒人の若者が持つ“真の人間性”を見抜き採用し、信じて使い続ける白人男性。この方もまた素晴らしい人間性を持った人物なのです。もちろん黒人を蔑視するようなことは微塵もありません。


さて、このお金持ちは元々そういう方だったのか、それはわかりません。これは私の想像ですが、彼は一命をとりとめたものの他人の力や医療ケアを受けなければ生きられない身体になったことで人を見抜く目利き力を養ったのではないでしょうか。


【以下、ややネタバレあります。】


そしてこの白人男性が素晴らしいのは自分の相棒であり、心の友であるこの黒人男性を自分のヘルパーに縛り付けるのではなく、彼を求める人たちにかえし自由を与える点です。


そうしたことでこのお金持ちはやや自暴自棄になるのですが、それを救うのはやっぱり真の友であるこの黒人でした。


タイトルとおり【最強のお二人さん】なんです!


私の個人評では5点満点でやっぱり4.5点かなぁ!?

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『運び屋』 [キネマのブルース]

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この映画も観たいと思って見逃していた作品です。


最近出会った新しい映画通の友人からのおススメもあって今回観ました。


5点満点で言うと4.5点(最近では最高点)、とてもいい映画でした。


まずはクリント・イーストウッドが主役で監督のを務めるだけで私のような世代にはとても嬉しい。


『荒野の用心棒』や『ダーティハリー』などなど映画を観ることを覚えだした時のヒーローが元気に今も仕事をしている。それを知るだけでも中年から老年にさしかかる世代には勇気を与えてくれるでしょう。


次にストーリーが最高にいい。実話を基にした映画というのはハズレが少ないですね。


主人公は90歳の退役軍人・アールで、ひょんなことから麻薬の運び屋となる。最初は小さな仕事から、やがて大きな仕事を任され組織からも一目おかれる存在となるが、警察の追及も厳しくなり捜査の手がアールにのびる・・・、とこんな話なのですが、ここで私が凄いと感じたのはアールはなんと「朝鮮戦争」に従軍したという過去です。それは車のナンバーに記されたたった一行で伝えられるだけですが、アメリカ人にはとっても重い事実なんだと思います。


他にも人種差別やマイノリティーの問題、アメリカ社会の闇の部分など私には理解できない背景がたくさんあるように見受けられました。理解できなくてもそれらが作品の厚みになって伝わってきます。


3番目は主人公と家族の関係。


主人公・アールは仕事一辺倒で家族をかえりみなかったため、妻や娘には見限られ唯一の味方が孫娘だけという境遇です。


この映画を観た往年の企業戦士には(そして私にも)次のセリフが響きました。


「幸せになるのに多くのお金はいらなかったのよ」


「外の世界で大きくなろうとした。しかし家の中では小さかった」


「家族のことを忘れるな。他のことは二の次だ」


一番上はアールの妻がアールに向かって言うセリフ。


二番目はアールが家族に言うもの。


三番目はアールが自分を追う刑事に言ったもの。


特に三番目はアールが自戒を込めて、俺のようになるなという想いを働き盛りの人に伝えるのです。


これは人生を長く生きてきた誰もが共通して持っているメッセージですし、私もそう思います。


重要なのはこのことに気付いたときは「時すでに遅し」で、取り返しのつかないことになっていることです。(果たして主人公アールはどうか?ネタバレになるのでここには書きません。)



さて、いろんな意味で思い入れが強い映画だったので、グダグダと長文となってしまったことをお許しください。


運び屋・アールが車で走るシーンが気持ちよさそうで、私もまた長距離を走りたくなりました。


エンドロールに流れる曲がまたよかったんです。


「Don't  let  the  old  man  in」(邦題:老いを迎え入れるな)


世代や男女によって視点が違い、感じ方も違う映画だと思います。


冒頭にも書いたように50代以上の男性には勇気と希望、そして戒めを教えてくれるいい映画でした。

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『ジョーカー』 [キネマのブルース]

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見逃していた映画『ジョーカー』をブルーレイで鑑賞しました。


この映画が封切られた時、映画好きの知人たちは二派に分かれました。


「すごくいい」という人と、「あまりよくない」という人です。


たまたまかもしれませんが、中間派はいませんでした。


そして、私はというと、「すごくいい」派でした。


主人公・ジョーカーはバットマンシリーズに出てくる敵役で、本作はある男がジョーカーになるまでを描いています。


上に行きたくても行けない者のつらさ、虐げられる恨みなど屈折した心理がジョーカー誕生の背景にあり、同じ思いを持つ者たちの支持を得ていく過程に現代社会の闇を感じました。


世間では簡単に勝ち組・負け組などと二分してしまいますが、人間をそんなに簡単に分けていたらいつしかこの映画のような世界が生まれるでしょう。もしかするとその日は近いのかもしれません。


ジョーカー、アンチヒーローですが、「切り札」という意味もあるなぁと考えながら私はエンドロールを見ていました。

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あの頃君は [キネマのブルース]

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映画監督の大林宣彦さんが亡くなられた。


末期ガンで余命3ヶ月と言われてから4年近く生きられたのではないだろうか?


誠にもって恐縮ですが、大林監督作品を私はそれほど観ていない。


しかし尾道三部作は観ている。 その中で最後傑作は誰がなんと言おうと『転校生』だ。


この映画はW主演で、尾美としのりさんと小林聡美さんが務めるのだが、二人の怪演はそれはそれは見応えあるものだった。 お二人が役者として生きていく覚悟を決めさせたのが『転校生』であったのではないか、と私は思っている。


そして、尾道の魅力、隣町の竹原のしとやかさを描いたのがこの三部作だった。


大林宣彦監督のご冥福を心からお祈りしたい。

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