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『学年ビリのギャルが1年で・・・慶應大学に現役合格した話』 [本のブルース]





本書の正式な題名は、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』である。(タイトルには35文字までしか入らないので、一部省略した。)

挑発的なタイトルに、このギャルの写真を見ると、読む前から抵抗感を持つ方もみえるかもしれない。

わたしもどちらかと言うとそちら側の方であるが、信頼する友人から「マジ感動しますよ!」という推薦があり読んでみた。

一気に読めた。内容はタイトルどおりである。ブックカバーの写真は本人ではなくプロのモデル(石川恋さん)だが、この話の主人公であるさやかチャンは最初、全くこんな感じだったそうだ。

本書は、そのギャルを指導した塾の講師(代表取締役でもある)坪田信貴さんが書いた実話である。

どうしたら偏差値30程度の女子高生(JK)が1年半で偏差値を40も伸ばすことができるのか?

その理由は、(ネタバレになるかもしれないけど)、次の3点に集約されると思う。


1 優秀な指導者がいること 2 本人にやる気があり、指導に従って最後までやり切ること 3 周囲の応援があること


坪田氏は、冒頭から次のように書いている。

「ダメな人間なんていないんです。ただ、ダメな指導者がいるだけなんです。」

昔、漢文で習った、「千里を走る馬は常にいるけど、千里を走る馬を見抜く伯楽は常にはいない」という故事を思い出した。つまり、これは真理なんでしょう!


次に本人のやる気があること。やる気=挫折しない、ということを意味する。それを支えるのは本人の本気度合いであり、目標が明確であるということに他ならない。

本書の目標である「慶應、現役合格」は象徴的なゴールであって、さやかチャンが本気になれた目標であったから成立した。


1ページ目は次のように書いてある。

「あなたには、“自分にゼッタイ無理”っていつしかあきらめてしまった夢がありませんか?」

そう、つまり目標は自分が本気になれる「夢」なのだ。そうでないと本気になれない=続かない、ということになる。


3つ目に書いた「周囲の応援」とは、本書ではさやかチャンのお母さんの存在である。周囲に何を言われようとさやかチャンを応援し、それだけでなく周囲の攻撃から守り抜いた母親の存在がなければこの奇跡の物語は成立しなかったであろう。端的に言えば、決して安くない塾の費用も母親がなんとか工面して払ったから坪田先生の指導を受けることができたのである。


以上のような組合せで、奇跡は起こるべくして起きた。

受験生にも参考になるし、若い社会人の方が読んでも得るところはある。一番読まねばならないのは指導的立場にある者だ。


本気で出してきた企画や相談に対して「そんなん無理でしょ?!」と、安易に言っていないだろうか?
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