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『火花』 [本のブルース]




今週は少し遅めの夏休みをいただいています。

その後半、昨夜は、今、ベストセラーになっている『火花』を読みました。

若手芸人さんの世界を垣間見れる稀有な作品です。爽やかな読了感でした。

昔の映画で、森田芳光監督が若手落語家をテーマにして撮った『の・ようなもの』を思い出しました。たしかこの作品が森田監督のメジャーデビュー作だったと記憶します。


閑話休題、ピース又吉の『火花』。すでに芥川賞の選考委員のコメントにも“一発屋”的な寸評がありました。

ぜひとも又吉さんには、そんなうがった見方を跳ね返していただきたいなぁ、というのが私の感想です。

プロの作家になりたくて、それだけを目指してきても受賞できないのが【芥川賞】。それを厳しいお笑い界の仕事でも認められながらの今回の受賞は快挙以外の何物でもありません。


『火花』で描かれているように、数多の芸人の屍を乗り越えて、(これは作家の世界も同じかもしれませんね)、極みに達した又吉さんの今後の活躍ぶりを期待しています。
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