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『82年生まれ、キム・ジョン』 [本のブルース]



半年以上遅れで、『82年生まれ、キム・ジョン』を読みました。

図書館に予約したのは今年の2月ごろだったと記憶しています。当時の待ち人数は80名を超えておりました。

先ごろようやく順番が回ってきて、借りて読んだというわけです。

周囲の熱狂が醒めた頃に読むというのもいいもので(←強がり)、この本による問題定義は、国によって程度の差こそあれ、万国共通のものでしょう。(韓国だけではないのです。)

すなわち、社会における女性への差別・不利益についてです。

日本人女性が読む場合、40代~60代の方は、私のことだと思う人も多かろうと思います。

その上の世代になると、主人公キム・ジョン氏の母親であるオ・ミスク氏に自分の姿を重ねるでしょう。

オ・ミスク氏は立志伝中の経営者であり、その肝っ玉母さんぶりは男性の支持を集めるのかもしれません。ただし、経営することも自分で望んだわけではなく、それしか道がなかったというものですから凄まじいです。

閑話休題、本書は、作者、翻訳者、解説、出版担当など全て女性の手によって作られています。反対に言えば、男性なしでも十分にベストセラーは作れる(ビジネスは成り立つ)ということを証明しています。

話は飛躍しますが、現代の少子化は日本だけの問題ではなく、先進諸国全てに共通する課題と言えましょう。その根っこには、本書が突きつける“問題”が横たわっています。

人類が、性別に関係なく、幸福を享受するには、社会の仕組みを根本的に作り直すしか方法がないのではないか、というのが私の結論でありますが、皆様であればどうお考えになられますでしょうか?

今さらですが、ご一読をお勧めします。
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