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男の真剣勝負「倫敦屋」 [金沢エレジーもしくはプレイバック]



香林坊の東横インにチェックイン(駐車場がややこしく、手間どりました。初めて宿泊する方は事前にホテルの方からよく訊いておいた方がいいと思います)し、早速、金沢の繁華街・片町に向かいました。


平日のせいもあると思いますが、久しぶりの片町は街の活気が薄れたように思いました。


驚き1:片町スクランブル交差点のミスドがセブンイレブンになってました。金沢の遊び人(だった)にとって夜明けまで営業していたミスドは思い出多い場所でした。


驚き2:黒服の客引きが多い。昔はこのテの客引きは特定エリアに限られたものでしたが・・・。人通りが少ないせいもあってちょっと一人で歩くのが怖かったですね。


こうした変化は町が郊外に拡散したことと、長引く不景気の両方の相乗効果の気がします。


閑話休題。片町の名物酒場「倫敦屋」について書きたいと思います。


写真はうまく撮れてなくてすみません。


きれいな写真と詳しい店舗案内はこちらをご覧ください⇒http://www.londonya-bar.com/

このお店は昔から有名で、学生のわたしにとっては敷居の高い店でした。


ですから先ほどの「第7ギョーザ」の店のように足繁く通ったわけでなく、大学4年間で行った記憶はわずかに2回です。


実際はもう数回行ったようにも思います。


その時から場所は同じですが、店舗は建て替えられています。中々入りづらい店構えはわたしにとって今も敷居が高いです。


昔、何かのエッセイで、酒場というのは「男の真剣勝負」の場所である、というようなことが書いてありました。


倫敦屋は、まさしくそんな場所です、わたしにとっては。


チェーン系の居酒屋が全盛の今の時代、男の真剣勝負の場などと言うのは恥ずかしいというか、時代錯誤かもしれませんが・・・。



閑話休題。今回行って初めて倫敦屋のマスターにお会いしました。


以前、それこそ4半世紀ほど前に行った際、「うちのマスターが載っているから」と言われて山口瞳さんの『温泉へ行こう』をお店の方から貰いました。



なるほど、読むと、「倫敦屋」としてマスターが出てきます。

マスターは山口氏の熱狂的ファンで、金沢の湯涌温泉へ氏が来た際に案内役を買って出たそうです。




わかりづらい写真で恐縮ですが、なんと“三助”までされてます。


マスターは今年、65歳だそうで、ということは当時30代であの素晴らしい店を切り盛りしていたのかと感心いたしました。


この夜はまずギネスビールをいただきました。空輸されてきたギネスは鮮度が他の店と違います。


その後、スコッチの原酒をいただきました。香りも佳く、たいへんおいしかったです。


惜しいかな、マスターからそのお酒の蘊蓄を聞きもらしました。ちょうどお店に団体が入って来て忙しくなったためです。それを潮に少し酔ってきたわたしは店を後にしました。


マスターは最近、歴史小説を出版されていました。





『人情 安宅の関』  辛口な評論で有名な縄田一男氏からも高い評価を受けた作品です。


帰りにレジで購入させていただきました。


その日のお勘定。ビール2杯とつまみ1品、付きだしのナッツ、そして原酒1杯にしては少々お高く、それほど高価な原酒だったのか、それともふっかけられたのかは今もって皆目不明です。


やはり酒場は“男の真剣勝負の場”であると妙に納得した次第。
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