曇天
実に晩秋らしい曇天だ。
こんな空を見ると金沢を思い出す。
こんなことを書くと誤解されそうだが、太平洋側から金沢に行くと冬の荒天に閉口する。中にはノイローゼにらなる人もいたそうだ。
その昔、私が高校生のころ、津パールだったか、スカラ座だったか忘れたが、映画を見たときにもらったチラシにこんなことが書いてあった。
「映画通の間では、津と金沢では何が流行るかわからないね、といわれている。」
これは好意的な流れの中で出てきた文章だったと記憶している。
少し気どった、キザな文だったかもしれない。
両方の町に住んだ経験から言えば、この二つの町は似ていた。もしかすると、城下町というのはみんな似ているのかもしれない。
かつての城跡を中心に町があって、駅が郊外で、駅周辺はあまり賑やかでなかったりする。(あくまで三十年以上前の話。)
ただ、違うのは加賀は百万石という超大藩。津藩は三十二万四千石と、大藩に違いないが、加賀藩の三分の一だ。
ゆえに町のスケールがちがったりする。しかし、その気質や町の性格には似たところがたくさん見出せた。
ただし、それは30年以上前の話。
この30年間でこの二つの町には大きな差ができたように感じる。
その大きな要因の一つが、先の大戦で町が焼失したかどうかの違いだと思う。
これも全国の城下町に共通しているというのが私の持論。
曇天から話が広がりすぎた。寒くなったので、お風邪などひかれないようご自愛くださいませ。
2017-11-20 19:46
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