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江口寿史の個展 [金沢エレジーもしくはプレイバック]





何度も書いたように、今日は金沢に来ている。

それは江口寿史の個展を観るためだ。

本日が最終日。

若い女性の来場者が多いことに驚いた。そして案外若い男性が少ない。彼のイラストの支持層を垣間見たように思う。

私が江口寿史を知ったのは15歳の夏、少年ジャンプで連載されていた『すすめパイレーツ』からだ。


その後、江口寿史は『ストッブ‼︎ひばりくん!』で大ブレイクするが、その頃から連載を落とすことがファンの間で有名になった。


1985年か、86年に『パパリンコ物語』がビッグコミックスピリッツで連載が始まり、大いに期待したものの、この連載は無期休載になってしまった。


その後は専らイラストでよく拝見し、その健在ぶりは確認できるものの、パイレーツ以来のファンとしてはもう一度江口寿史のギャグマンガを読みたいと思う。


閑話休題、今回の個展。氏の個展を観るのは初めてだ。


圧倒的な量と見せ方の面白さ。こんなに飽きない美術展は後にも先にもないだろう。(あくまで私にとって。)


江口寿史の描く女性は不思議だ。エロでもなく、ロリでもなく、簡単に言ってしまえば江口ワールド。共通するのは美しく可愛く、凛とした強さと品の良さを感じる。だから若い女性に指示されるのだろう。


「絵を描くことは高揚と失意の繰り返しです。」


展示室の壁に書かれた江口寿史の言葉である。なんと、激しい言葉ではないか! こうした心の葛藤の向こうに彼の作品があるのだと思うと頭が下がる。


最後に話を『すすめパイレーツ』にもどそう。当時のジャンプのコミックスには最後に解説というか、有名人の応援メッセージのようなものがついていた。


『すすめパイレーツ』第1巻のそれはツービートだったと記憶している。今思えば、天才が鬼才にエールを送っていたわけだが、漫才ブーム前夜のその頃には知るよしもなかった。



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