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『隠し砦の三悪人』 [f]

2021-10-13T23:15:02.jpg
黒澤明監督の名作の一つ。

高校生の頃にテレビで途切れ途切れで見た以来、40年ぶりに映画館フルスクリーンのカットなしで観た。

自分の感受性の衰えは否めない。

昔テレビでみたときのようなドキワク感がない。おもしろいし、スゴイと思っても興奮しない。演技とか、セットとか、妙に分析しながら観てしまう。我ながら嘆かわしいことだ。


閑話休題、この映画がスターウォーズのヒントの一つになったのは有名な話。千秋実と藤原釜足の二人がC3-POとR2-D2のモデルになったというのはなんとも愉快だ。

エンディングシーンも本作に着想を得た、というのは黒澤監督へのジョージ・ルーカス流のオマージュだろう。

この時、ヒロイン雪姫を演じた上原美佐さんは本作がデビューだったという。その後2年で芸能界を引退。その彼女が私が見たテレビ放送の際、ゲストとして黒澤、千秋、藤原と一緒に出演してインタビューを受けていた。

司会は高島忠夫だったか?司会者の記憶は定かでないが、上原が芸能界引退後、家庭の主婦となり、立派に子育てをしたことを褒め称えていたことが印象的だった。

藤原が語る撮影秘話も面白かった。それによれば、崖の上に立つ上原を崖下から映すアングルで、短いパンツルックのような衣装の上原は侍らしく脚を開いて立つことが恥ずかしくてできなかったという。その時藤原が「ひーらいた、ひーらいた」といって現場を和ませ、気持ちがほぐれた上原は決心して大胆に演じてみせたという。たしかこんな内容だった。

久しぶりに【午前10時の映画祭】に行って本作を観た。冒頭にも書いたように血湧き肉躍るようなことはなかったが、最近の映画よりはずっと面白いことは言うまでもない。

文化というのは右肩上がりで進化しない不思議なものである。
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