ある経営者の思い出 [f]

思わぬ空き時間ができたので、やり残した仕事をしに会社に来た。休業日なので誰もいない。
ふとある経営者の方を思い出した。
その方は一代で、全国に知られる会社を作った方だった。
上場はされず、ある一定規模の経営にこだわられた。
まちがいなく名経営者のお一人であると私は思っている。
その方は趣味が仕事のような方で、休日もよく会社に出ているようだった。
その方のエピソードで覚えているのは、ゴルフをされない理由だった。
時間をとられるから。
それが理由だった。
プレーすれば一日つぶれる。練習にも時間がかかる。それがもったいないと言われていた。
しかし、ゴルフ会員権はもっておられた。
そして年に一度、お世話になっているお取引先を招待してコンペを開いてみえた。
その時はご自身もプレーされるのであるが、スコアはよくない。招待者はその経営者の方の考え方を知っているので、恐縮こそすれ、笑う者は誰もいなかった。
その方が経営の一線から身を引かれて久しい。今もお元気なのだろうか?
閑話休題、最近の我が身を振り返り、時間不足を嘆くのだが、その要因の一つがゴルフなのは間違いない。
休日が少なくなる一方で、新たな趣味としてゴルフを始めた。自分の時間が減るのは当たり前である。
ゴルフをやめる踏ん切りはつかない。自分のその弱さが先ほどの経営者と凡夫の大きな差であり、結果の違いになるのである。
iPhoneから送信