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『喫茶アネモネ』(2020.4.6中日新聞)

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私が喫茶店デビューしたのは3〜4歳の頃でした。

ひどい火傷をしてしまい、病院に行った帰り立ち寄ったのが喫茶店でした。

子どもの火傷は親の責任と言われた時代だと後年母親が申しておりました。

いわば子どもへの罪滅ぼしとして喫茶店に連れていってもらったのです。

幼い私はプリンを食べました。

なんと!美味しいプリンだったのでしょう。私の記憶の中ではこのプリンを超えるものを未だ食べたことがありません。

その時入ったお店は「ハクボタン」という名前でした。これも後から聞いた話ですが、当時のそのお店は町で一番の超人気店だったそうです(諸説あります)。

子どもながらに洒落た店の造りを覚えています。なにせ私と両親が座った席は階段を少し降りた半地下のようなところでしたから。

思い返すと昭和20年から現在までで、地方が一番活気があったのが昭和30・40年代だったのではないかという気がします。

閑話休題、喫茶アネモネは平成・令和に奇跡的に残った化石のようなお店という設定かと推測します。

令和の子どもたちがデビューする喫茶店はコメダでしょうか?あるいはスタバとか、ドトールかな? それはそれで彼・彼女らの良い思い出になるでしょう。

チェーン店の多くでは、もし今回の話のようなことがあればバイトのよっちゃんが諭すような粋な対応のかわりに、マニュアルに沿ったスマートな接客がなされるでしょう。

これを接客の進化と呼ぶのか、時代の流れというのかは歴史が決めることです。

私は職人技のような接客が好きなのでよっちゃん派ということになります。

くどくどと失礼しました。
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