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映画『Wの悲劇』

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2021年4月12日朝(日本時間)、松山英樹プロがマスターズゴルフで優勝した。

アジア人初となる大快挙である。

マンガの中では幾度とある日本人男性によるマスターズ制覇がまさか現実に見られるとは、失礼ながら思ってなかった。

ゴルフにさして興味のない私ですら、松山選手がウィニングパットを沈めた瞬間、涙が滲んできた。実況アナウンサーは涙声になっていた。

体格の差から日本人男子には無理と言われたオーガスタ制覇。いわば悲願達成をライブで見られたのは幸運の一言に尽きる。

おめでとう、松山選手!


閑話休題、本題はゴルフと全く関係ない映画の話。

先日テレビで『Wの悲劇』を観た。この作品は1984年公開で、当時高い評価を得ていたように記憶する。

天の邪鬼の私は、評判だったこの映画を見ていない。それ以来ビデオ等でも見たことがなく、今回初めて見た。


見た感想は、話そのものよりも、1980年代の気分をプンプン放つこの映画に感心したということだ。

たとえば、劇団の研究生がレオタード姿で多数登場するのは前年に公開された洋画『フラッシュダンス』の影響だろうか。

主題歌は映画タイトルと同じ「Wの悲劇」で、松本隆作詞、呉田軽穂作曲、松任谷正隆編曲、薬師丸ひろ子歌という当時の黄金メンバーだ。

演出家の蜷川幸雄やレポーターの梨本勝といった新たに注目されていた「業界人たち」をうまくストーリーに入れて使っているのも斬新だったことだろう。

そして、注目すべきは女優二人。

一人は三田佳子。すでに有名であったが、超一流になっていったのはこの頃ではなかったか?(もしやこの作品が転機では?)

もう一人は言うまでもなく主演の薬師丸ひろ子。当時二十歳の彼女はこの作品でお嬢様的イメージから卒業したのだろう。

冒頭に薬師丸演じる主人公がベットインして処女を捨てるシーンは当時の彼女のファンからすれば大ショックだったと想像する。

いわゆる濡れ場ではなく、暗ににおわす演出がとても効果的だった。

思い起こせば、角川三人娘の筆頭だった薬師丸ひろ子と角川映画はこの頃がピークだったのではないだろうか。

その後薬師丸ひろ子は結婚し、表舞台に出てこなくなった。数年前に『あまちゃん』で復活してからは再び素晴らしい演技で私たちを再び魅了してくれている。

今さら言ってもしようがないが、30代の彼女の演技も見たかったなぁ。
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