牛島信『少数株主』 [f]
本書を興味深く読んだ。
私は従来、同族会社というのは守るべきものと考えていたが、最近少し考え方を変えた。
以前の同族会社というのは、社長が銀行借入の際に個人保証を行い、いざという時には身を挺して会社を守り、最悪の場合は身ぐるみ剥がされ裸一貫になった。
ゆえに多少の優遇策があっても許されると考えていた。
ところが、最近は個人保証が必ずしもマストではなくなった。つまり、以前よりも責任が軽くなっている。一方で中小企業の同族会社に対する優遇策だけ残っているのはいかがなものかと思う。
閑話休題、牛島信氏の『少数株主』は、今まで不遇であった同族会社の少数株主にスポットを当てた好著である。
同族会社でオーナー社長の持つ自社の株式が50%を超えると株式の買い取りに消極的になる。つまり、少数株主は株式を買い取ってもらおうとしても想定以上に安い値段になる。
それをあらためる取り組みを書いたのが本書だ。
本書の神髄は少数株主を切り口にした「コーポレートガバナンス」にある。同族中小企業の馴れ合い経営を糺し、それによって日本経済を活性化するというもの。同族経営にメスを入れることで凍結している資産が動き出すことを狙っている。
おもしろい。
少数株主が目覚め、同族会社のオーナーが健全な危機意識を持つことを期待する。
私は従来、同族会社というのは守るべきものと考えていたが、最近少し考え方を変えた。
以前の同族会社というのは、社長が銀行借入の際に個人保証を行い、いざという時には身を挺して会社を守り、最悪の場合は身ぐるみ剥がされ裸一貫になった。
ゆえに多少の優遇策があっても許されると考えていた。
ところが、最近は個人保証が必ずしもマストではなくなった。つまり、以前よりも責任が軽くなっている。一方で中小企業の同族会社に対する優遇策だけ残っているのはいかがなものかと思う。
閑話休題、牛島信氏の『少数株主』は、今まで不遇であった同族会社の少数株主にスポットを当てた好著である。
同族会社でオーナー社長の持つ自社の株式が50%を超えると株式の買い取りに消極的になる。つまり、少数株主は株式を買い取ってもらおうとしても想定以上に安い値段になる。
それをあらためる取り組みを書いたのが本書だ。
本書の神髄は少数株主を切り口にした「コーポレートガバナンス」にある。同族中小企業の馴れ合い経営を糺し、それによって日本経済を活性化するというもの。同族経営にメスを入れることで凍結している資産が動き出すことを狙っている。
おもしろい。
少数株主が目覚め、同族会社のオーナーが健全な危機意識を持つことを期待する。